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世界出血性疾患レジストリ

世界出血性疾患レジストリ

WBDRは、血友病患者(PWH)およびフォン・ヴィレブランド病(VWD)患者の標準化された臨床データを収集する唯一のグローバルレジストリです。このレジストリに参加している血友病治療センター(HTC)の大規模ネットワークにウェブベースのデータ入力プラットフォームを提供し、データの収集と管理を行っています。

WBDRは、この5年間、PWHのデータを収集してきました。2023年の初めには、世界血友病連盟(WFH)がWBDR VWDモジュールを立ち上げ、VWDの診断と管理、およびVWD患者の健康状態の転帰に関するデータを収集する初のグローバルレジストリを開設しています。WBDRのデータは、エビデンスに基づくアドボカシーや研究のため、そして臨床現場の改善を進める上で大変貴重です。

IMPACT REPORT

WBDR Impact Report 2024

The WBDR Impact Report 2024 highlights the impact, growth, and real-world value of the WBDR. It is designed to showcase the outcomes of the data, programs, and trainings over the past year. This report highlights the importance of collecting, interpreting and disseminating data in the WFH effort to improve the standard of care for people with bleeding disorders.

WBDRへの参加

WBDRは、世界中の出血性疾患患者のケアを向上させる重要なデータ収集ツールです。

WBDR データを使用して患者ケアを改善するための道筋

An infographic listing different ways to use WBDR data
データを収集、保存、使用するための枠組みをHTCに提供
研究の促進
アドボカシー活動に対する情報提供
患者報告データ
治療ガイドラインの遵守に関する情報提供と遵守の確立
治験参加候補者の特定
価値を高めるための既存データの再利用

WBDRへの参加をご検討の場合、HTCは以下の基準を満たす必要があります。

  • インターネットにアクセスし、ウェブベースのデータ入力システムに接続できること
  • 本レジストリに機密の患者データを入力できる認定者がいること
  • 長期間にわたって本レジストリに患者を登録し、各患者来院時に追跡調査質問票に回答する意思があること

貴HTCがWBDRへの参加にご興味をお持ちの場合は、WFH(wbdr@wfh.org宛て)に電子メールを送付してください。現地機関または保健省から倫理審査の承認を取得する手順をご案内します。

HTCが倫理審査の承認を取得したら、データ入力を担当する予定の者は、患者登録開始前にWBDRのデータ入力トレーニングを受講しなくてはなりません。

International Data Integration Program(国際データ統合プログラム)では、既存の出血性疾患レジストリのリソースを集約し、既存の患者レジストリからWBDRへのデータ転送を推進することによって、現存のデータの有用性を最大限活用できるようになります。このプログラムは、自国のデータを提供しWBDRで示すことによって、この世界的な活動に参加することを希望する国が利用できます。詳細についてはWFH(wbdr@wfh.org)へお問い合わせください。

現在ご協力いただいている例

  • Czech National Haemophilia Programme Registry(チェコ国内血友病プログラムレジストリ:CNHPR):CNHPRは、チェコ共和国内の小児向け血友病治療センター8施設、成人向け血友病治療センター8施設から国内のデータを収集しています。proof-of-concept(概念実証)試験の一環として、2018年のCNHPRデータから、最小限の匿名化したデータ一式をWBDRに取り込みました。初の取り込みの成功に続き、2019年以降は、取り込み対象のデータセットに、遺伝子検査、血友病関節健康スコア(Hemophilia Joint Health Score:HJHS)、併存疾患および入院に関するデータを追加しました。CNHPRから得たデータは引き続き年に1回、WBDRにアップデートしています。
  • Thai Society of Hematology(タイ血液学会)のHereditary Bleeding Disorders Registry(遺伝性の出血性疾患レジストリ:HBDR):2021年、Thai Society of Hematology(タイ血液学会:TSH)のHBDRは、WBDRと協力して、この世界的なレジストリとTSHの2020年および2021年のデータを統合しました。TSHのHBDRとWBDRが協同で取り組んだ結果、最新の取り込みの一部として、血友病AおよびBの患者300名の最小限および長期間にわたるデータセットがWBDRに転送されました。HBDRからWBDRへのデータ転送に関する詳細情報は、こちらからご覧いただけます(英語のみ)。

WBDRに参加すれば、この重要なリソースの構築と将来の世界的な出血性疾患治療の改善に出血性疾患患者(PWBD)の皆さまが積極的な役割を果たすことができます。あなたがPWBDか介護者であり、WBDRへの登録に関心がおありでしたら、通院中のHTCに連絡を取り、WBDRへの参加について尋ねてみてください。

WBDRデータ

The WBDR data dashboard provides a comprehensive, visual overview of important data and metrics to enhance the understanding of the level of care and treatment in people with hemophilia and von Willebrand’s Disease around the world.

* Please note, the dashboard is currently only optimized for desktop screens. We recommend you use the dashboard on a laptop or desktop computer

WBDRは、血友病のデータセットを対象として2018年に開設されました。2023年の初めにはVWDのデータセットが追加となり、VWD患者の登録が開始されました。このレジストリでは、5つの機能評価尺度と1つのQOL(生活の質)評価尺度を使用しています。

WBDRに保存するあらゆる患者情報は匿名化され機密保持の対象となります。Health Solutionsのデータ取扱い方針ガイドラインは、CEマーク(Conformité Européenne。EUの基準に適合していることを表示するマーク)と英国IGSoC(Information Governance Statement of Compliance[情報ガバナンス コンプライアンス声明])基準をともに固守し、一般データ保護規則(GDPR)に準拠しています。

WBDR 2023 データ報告書には、血友病治療センター(HTC)119施設と44カ国の血友病患者およびVWD患者14,342名のデータが含まれています。WBDRのデータを発表物、出版物またはその他の研究資料の中で利用する場合は、WFHのクレジットを表示してください。

過去の報告書(英語のみ):

HTCへのサポート

WFHは、3種類のWBDRプログラムを提供し、HTCがWBDRデータを使用して品質データを収集し、調査研究を実施できるようにしています。

WBDRデータ品質認定プログラム

WBDRは、包括的なデータ品質認定(Data Quality Accreditation:DQA)プログラムを提供しています。このプログラムには、堅固なデータクリーニングや検証プロセスが含まれており、これによりデータの完全性、精度、整合性が強化されています。WBDRのデータ品質チームはすべてのHTCと協力して、収集されたデータの品質に関するトレーニングやフィードバックを行っています。

WBDRのデータ品質段階
1
基礎
(Basic)
(0~49%)
2
発展
(Developed)
(50~74%
3
中程度
(Intermediate)
(75~84%)
4
高度
(Advanced)
(85~94%)
5
きわめて高度
(Leaders)
(95~100%)

WBDR研究支援プログラム(RSP)

WBDR研究支援プログラム(Research Support Program:RSP)は、WBDR HTCが自身のWBDRデータを収集し、分析し、使用するよう、HTCへの動機づけや支援を促す目的で設計されています。データ収集経験の少ない国々がWBDRに参加し、研究やアドボカシーに自身のデータを使用できるよう勧めることを目標としています。

WBDR HTC資金援助プログラム(HFP)

WBDR HTC資金援助プログラム(HTC Funding Program:HFP)は、低所得国および低中所得国のWBDR HTCでのデータ収集作業を支援するために資金提供する目的で設計されています。このプログラムでは、HTCの患者登録状況を改善し、入力データの品質と完全性が向上するよう支援することをめざしています。

WBDRのマニュアルとログイン

WBDRでのデータ入力に関する詳細について、WBDRの参加HTCは以下の文書をご参照いただくことをお勧めします(英語のみ)。

myWBDRアプリ

WBDR icon

myWBDR(マイWBDR)は、血友病および/またはフォン・ヴィレブランド病(VWD)であると診断され、世界出血性疾患レジストリ(WBDR)に登録された患者さんを対象として設計されたモバイルアプリです。使いやすいプラットフォームで、出血エピソード、痛みの程度、治療、EQ-5D-5LやPROBEの質問票による全般的健康状態を簡単に記録し、モニタリングすることができます。

よくある質問(FAQ)

何かご不明な点がございましたら、WBDRのよくある質問(FAQ)をご覧いただくか、WFH(wbdr@wfh.org)へお問い合わせください。

お問い合わせ

WBDRチーム(wbdr@wfh.org)へご連絡ください。

WBDR研究支援プログラム

HTCがWBDRのデータを解析、活用できるよう支援

WBDR HTC資金援助プログラム

参加HTCでのデータ入力作業に対する資金提供

WBDR 2023データ報告書

参加国から得られた人口統計や臨床データをまとめた年次報告書

御礼

ご自身のデータの共有を快く受け入れてくださった出血性疾患患者の皆さま:世界中の出血性疾患患者さん(PWBD)のケアの質の向上にご協力いただきありがとうございます。

WBDR HTCの皆さま:個々のデータがWBDRのデータ品質基準に合致するよう参加HTCでご尽力くださっている皆さまに心より御礼申し上げます。

WFHは、当連盟がこの重要な活動を継続して展開できるよう多くの金銭的ご支援をくださいましたスポンサーの皆さまに、厚く御礼申し上げます。WBDRは、以下の皆さまから資金提供をいただいております。

ビジョナリーパートナー
コラボレーティングパートナー